2台持ち歩くのは面倒なので、ガラケーの着信(メール、電話)をスマホ側で受け取りたい。メールはちゃんとプッシュでリアルタイムに受け取りたい。
そんな方法についてまとめてみました。
※2014年6月1日追記
本記事の内容は、iモードメールをスマホでもガラケーでもどちらでも受信可能となるが、imode.netの契約が必要。
ただしimode.netは、すでに新規契約ができないので、現在、imode.net契約を持っていない場合は、以下を参照。
iモードメールをスマホで受信する(まとめ)
追記ここまで
ガラケーの電話をスマホで受信するには
こちらは簡単で、ドコモの「転送でんわ」を利用する。
以下に従い、設定すればOK。全てオンラインで設定できる。(無料)
https://www.nttdocomo.co.jp/service/communication/transfer/
設定後、試しに家電からガラケーに電話をかけてみる。
するとガラケーが鳴動し、設定秒数後、ガラケーの鳴動が停止し、スマホが鳴動しだす。スマホ側の着信表示は発信元の家電。そのままスマホで受話できる。
ガラケーの鳴動時間を0にもできる。
ちなみに、発信側で聞こえるリングバックトーンは、転送時も全く変化無いので、転送された電話だとは全くわからない。
注意点としては、転送後に受話(この場合スマホにて)すると、自分が着信側にも関わらず、通話料が発生する。
転送部分(ガラケーとスマホ間)の通話料をいただく、ということらしい。
実際にはそんな通信経路のわけがないのにひどい課金だと思う。
通話なんて滅多にないからいいといえばいいんだけど。
発信者が負担する通話料は、割り増し等なく何も変わらないので、発信者には何も迷惑はかからないのは救いだ。
ガラケーのiモードメールをスマホで送受信するには
こちらは結構ややこしい。
これまでは、「imotenWakeUp!」を使って受信してたんだけど、2013/11/12以降、利用できなくなった。
https://imode.net/cmn/info/131011_01.html
「imotenWakeUp!」は、imode.netの新着確認ツールの機能を使っており、2013/11/12の「iモード.net」新着確認ツールの機能停止により利用できなくなってしまった。
というわけで、別の手段で実現する。
以下の手段では、最長で30秒(設定にて変更可能)のタイムラグはあるが、プッシュ受信が可能となる。
プッシュ受信なので、キャリアメールと同様にスマホ側での定期的な着信チェックが不要。バッテリーに優しい。
またガラケーのメアドで送受信できる。
用意するもの
・imode.netの契約(ガラケー側)
・24時間稼働のサーバ(javaが動作すればなんでもよい)
※グローバルアドレス不要。インターネットに出ていければよい。
・imoten(上記24時間稼働のサーバ上で動作させるjavaアプリ)
・imoni(スマホ用アプリ)
・メール通知 Free(スマホ用アプリ)
imotenは定期的(デフォルト30秒毎)にimode.netのメールをチェックし、新着があると、指定のメールアドレスへ転送する、という動作をする。
imode.netは2015年2月末でサービス停止なのでそれまでの命だが、その頃にはきっと、ドコモメールは常識的な内容でクラウド化されているだろう。
まずはimode.netに加入。月額200円(もう受け付けてないかもしれないけど)
imotenを24時間稼働サーバへインストール
imotenはここから取得。
http://code.google.com/p/imoten/
インストールと設定は上記サイトを参考に。
自分はBeagleBone Blackで稼働中のfedora上にインストール。
BeagleBone Black は消費電力わずか2Wで稼働するLinuxマシンなので、このような24時間稼働の用途にはもってこいである。
参考までに、自分が設定した内容。(青字部分を変更する)
転送先はスマホのキャリアメールにする。
※スマホのキャリアメールに転送するのは、プッシュでの通知が目的である。
imoten.ini
# UTF-8で保存すること
# [#]で始まる行はコメント
# コメントアウトしない■の部分は書き換えてください
docomo.id=yourDocomoId ← imode.netにログインするためのドコモID
docomo.passwd=yourDocomoPW ← そのパスワード
smtp.server=smtp.dummy.ne.jp ← imotenがメール送信に使うsmptサーバ(PCメール情報でよい)
smtp.port=587
smtp.connecttimeout=10
smtp.timeout=30
smtp.tls=false
smtp.from=dummy@dummy.ne.jp ← PCのメールアドレス(送信元)
smtp.auth.user=dummy@dummy.ne.jp ← メールサーバにアクセスするアカウント名
smtp.auth.passwd=mailPassword ← そのパスワード
# POP before SMTP認証が必要な場合に指定する
#popbeforesmtp.server=
#popbeforesmtp.user=
#popbeforesmtp.passwd=
# メールの題名に絵文字があった場合、[晴れ]のように置き換える
emojireplace.subject=true
# メールのボディの絵文字の置き換え方法
# [inline]の場合、絵文字をGMailの画像に置き換え、その画像をメールにインラインで添付します。
# メールはHTMLメールに変換されます。
# [link]の場合、絵文字をGMailの画像へのリンクに置き換えます。
# 絵文字を表示するには、メール閲覧時インターネットにつながっている必要があります。
# メールはHTMLメールに変換されます。
# [label]の場合、絵文字をはれ]の様な説明ラベルに置き換えます。
# [none]の場合、絵文字の置き換えを行いません。PCで表示すると絵文字は正しく表示されません。
# デフォルト[inline]。
emojireplace.body=inline
# 受信メールの題名の先頭に追加する
forward.subject.prefix=[iFw]
# 送信メールの題名の先頭に追加する
#forward.sent.subject.prefix=[iSentFw]
# 送信メールを転送する場合true
#forward.sent=true
# 転送先(複数の場合は[,]区切りで指定する)
forward.to=dummy@mopera.net ← スマホのキャリアメールアドレス
#forward.cc=
#forward.bcc=
# Reply-toヘッダ
#forward.replyto=
# [false]の場合、From,CC,Date等のヘッダにimodeメールの情報を指定します。
# [true]の場合、From,CC,Date等のヘッダを[smtp.from]など実際の送信時の情報を指定します。
# デフォルト[true]。
forward.rewriteaddress=false
# [true]の場合、メールのボディの先頭にimodeメールのFrom,CCなどの情報を追加します。
# デフォルト[true]。
forward.headertobody=false
# imode.net の新着チェック間隔(秒)
imodenet.checkinterval=30 ← サーバ負荷になるのでなるべくこのままで
# imode.net のログインエラー時のリトライ間隔(秒)
imodenet.logininterval=10
# [true]の場合、imode.netでログイン時のCookieを保存して、次の起動時に使用する。
save.cookie=true
# httpクライアントのタイムアウト(秒)
http.conntimeout=30
http.sotimeout=30
# trueにするとメール送信時にログが出力されます。
mail.debug=false
# UTF-8に未対応のメーラーの場合、iso-2022-jpを指定してみてください。
mail.encode=UTF-8
#mail.encode=iso-2022-jp
# メールの本文部分のContent-Transfer-Encodingを指定します。
# 文字化けする場合、[7bit]を指定してみてください。
#mail.contenttransferencoding=7bit
# imode.net経由で携帯メールを送信
# SMTPをListenするポート番号
# sender.smtp.port=42525
# SMTP認証
# sender.smtp.user=myuser
# sender.smtp.passwd=mypass
# sender.alwaysbcc=
# TLSを有効にする
# sender.smtp.tls.keystore=../test.keystore
# sender.smtp.tls.keytype=JKS
# sender.smtp.tls.keypasswd=imotenkey
imoten起動
ARM機であるBeagleBone Blackの場合、このまま実行しようとしても、arm関連のファイルが見つからないとかで起動できない。
BeagleBone Black上での実行は以下のコマンドで実行する。
# cd /imoten_installed_folder/imoten/bin
# /usr/bin/java -Dfile.encoding=UTF-8 -Dsun.nio.cs.map=x-windows-iso2022jp/ISO-2022-JP,Windows-31J/Shift_JIS -cp ../lib/skype.jar -jar ../imoten.jar &
スマホ側での受信、送信について
手間無くガラケーのメアドで送受信したい。
上記の通り、プッシュで通知できるよう、imotenからはスマホのキャリアメールへの転送とした。
ただし、そのまま受信すると、スマホのキャリアメールのアカウントで受信/送信することになるので、ガラケーのメアドで送受信するには以下のようにする。
スマホにメール通知 Freeとimoniをインストール
スマホのキャリアメールの着信は「メール通知 Free」にて検知、メールの受信は「imoni」を利用する。
この2つをPlayストアからインストールする。
メール通知 Free
https://play.google.com/store/apps/details?id=net.assemble.emailnotify&hl=ja
自分が利用中のキャリアメールはmopera。SPモードでもOKなはず。
imoni
https://play.google.com/store/apps/details?id=net.grandnature.android.imodenotifier&hl=ja
次に「メール通知 Free」の設定にて、起動するアプリをimoniにしておく。
こうしておくことで「メール通知 Free」にて着信を検知後、自動的にimoniにインテントされ、imoniにて受信操作せずとも自動的に受信される。
imotenからの転送は最長で30秒(imotenで設定した秒数)のラグが発生するが、全く問題ない。まさにキャリアメール感覚で使える。
メーラーはimoniなので、もちろんガラケーのメアドのまま送受信が可能。